休日の昼間に聴きたいジブリ作品の名曲ベスト13を集めてみたよ

突然ですがジブリ作品良いですよね。最近では「コクリコ坂から」を観たのですが、非常に面白かったです。作中の音楽を聴きたいなと思って、家で作業をしながらyoutubeでポチポチとやっていたら、素敵な曲が結構たくさんありますね。ちなみに、今までジブリの中ではもののけ姫が一番好きだったんですが、この前コクリコ坂を観て、遂に自分ランキングの中でコクリコ坂がもののけ姫を超える作品となりました。
コクリコ坂は本当に良い作品です。ノスタルジーで、曲を使った観客の引き込み方がすごい。コクリコ坂の冒頭最初のシーンは朝ごはんの歌という曲で始まるんですが、あの曲の使い方が本当にうまいです。観客を一気に映画の世界に引き込むと言うか、映像と相まったワクワク感が半端無い。
よく、「ジブリの中で何が好き?」という会話すると思うんですが、みなさん何が好きですか?
ぼくはもののけ姫が好きだと答えるんですが、共感を得られる事ほとんど無いですね。キャラクターも、アシタカとサンが好きです。最近はコクリコ坂の海が好きですが。


たぶんジブリ作品というのは、どの作品も物語がとても良く出来ているので、どの作品が好きかというのは、作品の中のどこかの一部分が、その人にとって引っかかっているだけだと思うんです。それが、人によって微妙に違う。
ぼくの場合はもののけ姫を見て、自然、大自然、ばーん、と言う感じが、心のどこかに引っかかっている訳です。
そうしたら、コクリコ坂を見て、60年代ノスタルジーが、ばーん、と、飛び込んで来て、もののけ姫のそれを上回ったわけです。
例えば、ナウシカが好きな人は、ナウシカという凛とした女性に引かれているんじゃないかと思います。ナウシカ、ばーん、みたいな。ラピュタだったら、空中庭園の雰囲気とか。あの発想は他の作品には無いですからね。耳をすませばなんかはもろに青春ラブストーリーですから、そこに引っかかる人もいるはずです。あとは登場するあの骨董屋の雰囲気が好きだとか。


思うんですが、ジブリ作品のあれは嫌い、という人はいないと思うんです。あったとして、アレもいいし、ソレも良いけど、でもこっちの方がさらに好きなんだよねー、という、議論。
それって何かと言うと、ジブリ作品は、シリーズ全ての作品が、観客の期待を上回る十分な質の物を提供しているということだと思います。
どの作品を見ても、満足できるし、楽しい。そこでもう、基本的な欲求は満たされる訳です。
そうなってくると、後はさらに嗜好性を追求した選択になってきます。すごく豊かな作品シリーズな訳です。
映画でそれをやるというのは難しくて、すごくレベルの高い話です。前提条件として、観客が考えている最低限の面白さみたいなものを、超えてこないといけない。それが当然になってくる。その上で、観客に好きな作品を選択させる余地を与えなければ行けない訳です。
これは本当に豊かなレベルの話。映像作品なんていうものは生活必需品では全くない訳ですから、映像作品の好みを選ぶという時点で、既に日本と言う国のエンターテイメント事情の豊かさが伺えます。


もちろん、これは映画だけでは無いです。携帯電話なんかもそうだと思います。
基本的には、遠くの人と外出先で話せれば良かった。それがどんどん機能が拡張していって、モバイルインターネット端末になったと。
しかし、無くても生きていける訳です。でも売られている。しかもたくさんの種類がある。豊かさの中での競争です。
別に競争について書くつもりは無いですが、ジブリ作品もそれだけ顧客に期待されていて、愛されて、産み出されてくる作品なんですね。
だから、youtubeとかで検索してみても、すごくたくさんカバーしている人がいるし、コンピCDなんかもたくさん売り出されているわけです。
これだけみんなに愛されると言う事は本当に素敵な事です。そんな事を考えました。


さて、本題とだいぶずれましたが、休み中に作業しながら聴いていたジブリ音楽を集めてみました。
作品によってノリも違うんですけど、割と明るい系の曲が集ったのではないかと思います。
そのよく中でも、やっぱりコレいいなー、というものを、選んでみました。

天空の城ラピュタ(1986年8月2日公開)

よく中学校の合唱コンクールで歌うあれですね。男子ちゃんと歌ってー、というやつです。
ピアノのミックスがすごく綺麗です。本家の壮大な感じも良いですが、僕は結構ラウンジだとかエレクトロな感じの音楽も好きなので大好物です。
ラピュタって言うと「人がゴミのようだ!」「ばるす!」とムスカのイメージが強いんですけど、ぼくはキャラクターとしてはドーラ家の人たちが好きですね。
ぼくも空族になってあんな風に自由に生きたい。

No.1 君を乗せて(天空の城ラピュタ) - Laputa Carrying you (English Version)

魔女の宅急便(1989年7月29日公開)

魔女の宅急便は、やはりダントツで名曲が多いいですね。曲に有名さでいったら、ジブリシリーズで一番な気がします。
海の見える街と、やさしさに包まれたら、ルージュの伝言、みんな分かるんじゃないかなあと思います。
個人的には、魔女の宅急便と言えばやはり「海の見える街」*1を思い出します。音楽を聴いただけであの世界のイメージが湧いてきます。話も好きなので何度も見ています。
ボクはジブリ作品の中でもこの作品とハウルの動く城は鉄板ですきなのですが、キキが居る世界とハウルが世界は別の世界なんでしょうか。
ハウルの世界では魔法使い達が人間達の世界に潜り込んで生活していますが、キキの世界では修行のために降りてくる場所みたいになっていますね。世界観は違うのかもしれません。

No.2 魔女の宅急便 海の見える街 ピアノVer.


No.3 魔女の宅急便 やさしさに包まれたら ピアノVer.

紅の豚(1992年7月18日公開)

紅の豚もいいですよね。大人のカッコいいジブリ作品。
「飛ばねぇ豚は、ただの豚だ。」というポルコのフレーズが有名ですが、個人的にはメインキャッチコピーの「カッコイイとは、こういうことさ。」というのが身にしみますね。
カッコいい大人になりたいと思っていたら、いつのまにか20代も折り返し地点に差し掛かっていました。僕はどこへ向かっているんでしょうか。


ポルコって、他のジブリシリーズの主人公達とは少し違うんですよね。行動然り、スタンス然り。
基本的にジブリ作品の主人公って若者な訳です。シータ、パズー、キキ、雫、聖司、アシタカ、サン…と。彼らは自分のやりたいことと目標に向かって力強く進んでいく、いわば自分の中の内なるエネルギーに突き動かされて生きている訳です。
でもポルコは違うのです。彼は大人*2なので、自分の想いだけで生きてことができない程度には、人生経験を積み重ねています。いわば彼の行動は内なるエネルギーだけではなく、他者から期待と、若者に対する責任感(作中ではフィオ)に対するからの行動である訳です。
そうした彼の魅力が、他のジブリ作品には無い紅の豚の魅力なのだと思います。

耳をすませば(1995年7月15日公開)

耳をすませばは本当に素敵なラブストーリーですよね。青春時代の恋愛を表現してるアニメーション作品の中では一番だと思います。
主人公の二人も意志が強く魅力があります。人の魅力というのはそういうことです。

今と昔で変わらないものとして、コクリコ坂の中で描かれているものとは何か。
それは、

  • 人の魅力の源泉、すなわち、積み重ねたもの。

である。
そしてそこから導き出される答えは一つ。

  • 意志が強く真っすぐに生きている人間は強い。

これである。(50年経っても変わらない人の魅力の源泉と変化を遂げたコミュニケーション方法『コクリコ坂から』 - THINK CIRCUIT)

そう言えば、耳をすませばは、女の子に人気がある気がします。天沢聖司くんがカッコいいからでしょうか。と思ったらこんなランキングがありました。
彼氏・彼女にしたいジブリ作品のキャラクターランキング

彼氏にしたいジブリ作品のキャラクターランキング


なんと、1位はアシタカなんですね。もののけ姫好きとしては嬉しい限りです。意外にも天沢くんは4位でした。

彼女にしたいジブリ作品のキャラクターランキング
  • 1位 ナウシカ
  • 2位 シータ
  • 3位 キキ
  • 4位 月島雫
  • 5位 サツキ


これは男女一致で文句無しの結果かもしれませんね。
個人的にはコクリコ坂の海が好きなので、少し残念ですが、この時にはまだ公開されていなかったようです。
やはりジブリで名ヒロインと言ったらナウシカという人はたくさんいると思います。芯の強いナウシカを見ていると、とてもやる気が湧いてきますね。


さて、曲ですが、1曲目はmegu924さんという方で、ジブリで音楽を探しているとよく検索に引っかかってくるのですが、すごい上手ですよね。ライブ聴いてみたいなー。
2曲目はハウスのミックスがお洒落ですね。どこかのお店でも流れていそうです。

No.7 耳をすませば (HOUSE REMIX)

もののけ姫(1997年7月12日公開)

もののけ姫ジブリシリーズの中でもコクリコ坂と並んで好きな作品の一つです。
音楽は米良さんの歌が有名と言っては有名なんですが、どちらかと言えば、曲は他の作品の方が名曲揃いな気がします。
もののけ姫はやはり、大自然と神の映像美が良いというか。ぼくがもののけ姫を好きな理由はそこにあります。
この作品の魅力は、大自然の中で生きる人間達の描かれ方だと思うんです。人間達が集って、森を開拓しようとしても、自然の生命力には敵わない。自然の持つ深淵なエネルギーを感じる訳です。
その中で、アシタカやサンという、ちっぽけな存在である人間が、必死に生きようとする姿に、すごく生命力を感じる訳です。
それをあんな形で表現してるのは、もののけ姫をいう作品ををおいて他に無いと思います。
曲は「アシタカせっ記」です。米良さんの歌も非常に綺麗で好きですが、僕はこの曲の方が作品のイメージに近くて好きです。

No.8 もののけ姫 -アシタカせっ記- (高音質)

猫の恩返し(2002年7月20日公開)

当時つじあやのさんの曲が単体でヒットしていた気がします。
この曲、つじさんではな無いんですが、歌声が可愛いですよね。

No.9 Cover: つじあやの - 風になる (Kaze ni naru)

ハウルの動く城(2004年11月20日公開)

このハウルのジャズアレンジ格好良いです。ヘッドフォン推奨です。
ハウルを見て一番の衝撃だったのは声優木村拓哉が物凄く上手かったことです。ハウルにぴったりだし、良い意味で全然キムタクらしさ感じなくて、やっぱりキムタクすごいなーと思いました。
ファンタジー好きなので、ハウルはコクリコ、もののけ姫に次いで好きな作品です。アニメーションのカラフルな色使いが美しい。
物語も魔法の設定が面白いですよね。ハウルの家のドアがレバーを回すと違う場所に行ける魔法とか、面白い発想だと思います。

No.10 ALL THAT JAZZ ジブリJAZZ 人生のメリーゴーランド

ちなみに、このジャズシリーズはいくつかある。

ジブリ・ジャズ

ジブリ・ジャズ

ジブリ・ジャズ2

ジブリ・ジャズ2

コクリコ坂から(2011年7月16日公開)

コクリコ坂はこれまでのジブリ作品の中でも一番好きな作品です。昭和ノスタルジー
意志の強い人間の魅力を余す事無く描いた、とても人間的で、どこかを自分に投影してしまうような、身近なイメージがありました。
それから、舞台設定で今の世界の技術進化と比べた時の哀愁が面白い。昔のコミュニケーション方法だとか、手段と言ったもの。
そうしたものから現在のソーシャルなコミュニケーションへと進化したのだという、人と人との関わり方の変遷を考えさせられます。記事も書きました。


1曲目は一番最初にかかる音楽ですね。海が起きて旗を揚げてご飯を作るシーンです。曲の使い方がすごいと思いました。あの観客を一気に引き込むワクワク感がすごい。
2曲目はメインテーマですね。これもカバーして歌っている方ですが、上手いです。最後はカルチェラタンの曲を。

No.11 コクリコ坂から 『朝ごはんの歌』/手嶌葵 【歌ってみた】 by Mar.

No.12 【歌ってみた】さよならの夏〜コクリコ坂から〜/手嶌葵 cover Mar.

No.13 カルチェラタン(ピアノ)〜映画「コクリコ坂から」より〜

まとめ

以上、独断と主観で、休日に聴くジブリ・セレクション・ベスト13を選んでみました。
それぞれ好みがあると思いますが、休みの日にでも聴いてみて下さい。

で?

詰まるところ、これだけの名曲を残すジブリシリーズはやはり偉大だと思う訳です。
観客にずっと受け入れられ続けるためには、常に新しい魅力を盛り込んで、メッセージ性のある物語を構成して、映像と音楽の美しさを追求してということをやるわけです。
たくさんの才能が集まって、ようやく、こうした新しい作品が生まれる訳です。多くの人を巻き込んで、ムーブメントを起こすと。
現に、youtubeにはたくさんのジブリのカバー作品で溢れています。それだけみんなに愛され、またクオリティが高い証拠だと思います。
マイケルジャクソンのThis Is Itを見た時も同じ事を思いました。あんな素晴らしいパフォーマンスは、ロジックの世界にいては産み出せないものです。才能を突っ込んで、シャッフルする。あとは何が出来るかお楽しみと言う、そういう世界なわけです。
最初に少し競争の話をしましたが、そんな世界では存在はただ一つ、たった一つのオリジナルなので、競争戦略さえ必要がないのかもしれません。
大事なのは、こんな世界で情報をひたすらと受容するのではなく、何かを創造すると言う事だと思う訳です。
解釈や主張や表現だけではクリエーションではあり得ないと思います。
想いを込めて、時間をかけて一つの作品を作り上げる。そうした時にやっと、世界に対して自分を表現したと言えるのではないかと、そう思っています。


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*1:何故かクロノ・トリガーの最初のシーンを思い出すのは僕だけなんでしょうね

*2:ポルコは1892年 - 1893年生まれの36歳