アドガール 大手広告代理店新人日記
- 作者: 伊藤春香
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2011/03/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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はあちゅうさんの本を読むのは3冊目である。
伊藤春香オフィシャルブログ「はあちゅう主義。」
本の内容
大学を卒業して広告代理店に入社してから、これまでの記録が描かれている。たくさんのエピソードが載っているのだけれど、それぞれが具体的かつ、そのエピソードが面白いポイントを必ずある。作中で日記を書いているということを仰っていたので(小学生の時から日記を書き続けていて、今もブログとは別に紙の日記帳をつけているらしい)全ての出来事が記録しているんだろうと思うと脱帽。なにかそういう経験の集積心みたいなものがあるのか。自分もメモとるのは好きだけど比較にならないレベルなのであった。
広告業界での社会人経験を本にされているので、大学卒業からSI業界でしか働いたことのないぼくとしては、他の業界の話は面白い。逆に、会社に入ると使うようになる「社会人用語」なるものは、ぼくの会社でも同じであったり、若干言い方が違ったりして興味深い。同じような言い方をするものだと、例えば
- クライアント…弊社ではお客さん(様)と呼ぶ。
- ボード…社員それぞれの行き先ボード。弊社ではSIerだけあってシステムを使用しているが部署によってはボードがある。
- NR…同じくノーリターン。顧客先から事務所に寄らず自宅へ帰ること。
- 内線・外線…音の聞き分けと書いてあったのでこれはどこの会社でもそうなのだろうか。弊社でも外線はコール間隔が長く、内線は短いため新人は苦労する。
- 仁義を切る…仁義を通すと言っている。主にはお客さんに対する内部調整にて行う。
あとは面白いのでSI業界営業用語(ではないか)を紹介。思いついたもの。
- 握り…対顧客、対内部の両方で使う。外からは見えない所で両者合意をしておくこと。
- 仕様書…自社にしかできない技術・製品の縛りをねじ込むもの。勝負は仕様書が出る前に決まる。
- 部会…開始予定時間から15分遅れで始まる情報共有の場。連絡事項が主。
- 競合…思った以上に中身の分からないもの。
- 議事録…その時は必要なくても作っておかないとたまに後悔するもの。
- LANケーブル…本数が増えて行くと意外とかなりの価格になるもの。
- ラック…各社様々なデザインをしている事はどうでも良いがラックの機能性(廃熱など)が仕様に含まれる事も。
はあちゅうさんがスゴイなと個人的に思ったこと
- 同年代であること(ぼくは86年3月生まれなので同学年)
- 内省的で傲慢でなく謙虚であること
- 努力家であること
何かというとはあちゅうの 20代で「なりたい自分」になる77の方法の読書メモにも書いたが
出版当時22歳。22歳にしてここまで自分の考えを一般化・言語化できるのがすごい。
ということである。
同年代でこれだけの本を出版している人というのはそうは居ないはずである。
それから、これは本を読んでいると分かるのだが、はあちゅうさんは非常に謙虚、というか内省的な感じがする。
とても有名な方であるのに傲慢な感じが全くしなくて、素敵である。
また、努力家という表現が正しいのか分からないか、自分の想いにとても真っすぐな印象を受ける。特にわたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか?を読むと、自分の目標に向かって努力するパワーがぼくのような凡人とは全然違う。
こういう人は大体強いし、どこへ行っても(良い意味で)目立つ。
意志が強く真っすぐに生きている人間は強い。
これである。こういう人間は、何もしなくても大衆の中に放り込まれると、それだけで目立つ。
ー50年経っても変わらない人の魅力の源泉と変化を遂げたコミュニケーション方法『コクリコ坂から』
あまり
本の内容じゃなかったけれど、以上。