ロジックにストーリーを添える

クリティカルシンキングを学ぶと、今までよりビジネス上の課題に対して本質的なアプローチができるようになる。
こうした思考技術を扱えるということは、課題解決にとって非常に大きな武器になる。
より早く、本質的な解に辿り着けるようになるからだ。

クリティカルシンキングとは、イシューを定義し、枠組みを考え、適切な根拠で支えることが基本的な流れだ。
汎用的な思考ツールであるため、ビジネス以外の問題についても汎用的に使う事が出来る。

しかし、クリティカルシンキングを繰り返し、課題をロジカルに分析していくと、一つに事実に気が付く。
それは、誰が考えても抽象的なレベルで同じような解に辿り着くということだ。
これを画一的な思考技術を単純に使う事の罠である。
そして、並べられた似通った解は、ストーリー性が無く、人を興奮させるようなメッセージではない。

人の心を動かし、喝采を得るためには、主張がロジカルであるということは、一つの条件に過ぎない。
重要なのは、独創的で、情熱が傾けられ、なにより人の心に響くファンタジックなメッセージであるという事だ。
創造的で情熱が込められたメッセージは、唯それだけで人の心を動かす。
それは、並べられた画一的な解ではなく、その人間にしか巣繰り出す事の出来ない物語だからである。

メイキング・オブ・ピクサー―創造力をつくった人々

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