ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)

ロジカル・シンキング (Best solution)

ロジカル・シンキング (Best solution)

ロジカル・シンキングを使いこなしている自信はないんだけど、講義を受けていたので概念は理解できているんではないかと思っている。講義を受けると分かるのだけど、この思考技術というのは少し本を読んだからと言って身に付く物でもない。僕自身も去年の秋に3時間×6回の講義を受けたが、考え方がようやく分かっただけで、まだ刃物をうまく扱えずに振り回している気分でうまく使えない。使えば武器になるが、使い方が本当に難しい。

土台となるロジカル・シンキングの技術や概念については、ケースや事例に対して練習を繰り返さないと身に付く物でないし、しかも少し練習したくらいでは恐らく身につけることができなくて、だからこそそうした考え方が出来る人は強いんじゃないかなという部分もある。HBSではそもそもケースだけ提示されて答えや模範解答は提示されないということが普通であるらしいし、とにかく脳に汗をかいて身に付けていくもので、日々そうしたことが仕事の中心となるコンサルタントをしている人達がロジカル・シンキングに強いということも納得できる。

テクニカルな部分でも、踏むべき手順が多い。論理構成を作る時にはまず何のためのロジカル・シンキングかということを考える必要があり、これがいわゆる課題設定における読み手絶対主義である。そして設定した課題に対して最適な枠組みを見つけることの難しさ。既存のフレームワークは絶対の武器ではないが、少なくとも最低200個くらいのFWは頭に入れておかないと厳しいんじゃないかと思うこともある。全体の構造についても、PSを使って論理の上下関係(So What?/Why So?)を押さえることが何より大事になってくる。またSo What?を行う際には必ず事実に基づいていなければならない。思いを根拠とする論理は破綻する。

memo

イシューを押さえる

何のために論理的構成をするのか
相手に「理解」してもらう
相手に「意見や助言、判断などをフィードバック」してもらう
相手に「行動」してもらう

枠組みを考える

既存のフレームワークは思考のきっかけとなる。
4C:自社、競合、消費者・市場、チャネル
流れ・ステップの概念:認知→理解→動機付け→購買、技術→生産→販売
思いつくままに要素を列挙してみて、列挙した物をグルーピングし、切り口を抽出する。これは最もやりやすいアプローチだが、漏れも重複も出やすく非効率的なアプローチ。
ある事業の状況をMECEに説明しようとすると3Cのフレームワークを多用したくなるが、大事なのは最もふさわしい切り口を選ぶこと。

根拠で支える

事実をベースに根拠で支える。想いを根拠にしない。
事実に対して、与えられた答えを出す上で、その事実をどう見るのか、という判断の軸こそが、企業に取っての戦略的な視点であり、問題解決の際の要点でもある。

全体

論理の上下関係(So What?/Why So?)
So What?したものに対して「なぜそう言うことが言えるのか?」という質問を投げかけたとき、手持ちの情報、用意された材料できちんと説明できなければいけない。
優れたコミュニケーターの斬新なアイデアは正確な観察のSo What?/Why So?の上に、新しいMECEの概念で全体像を吹かんし、洞察のSo What?/Why So?をした時にに産まれる。
論理とは、結論と根拠、もしくは結論とその方法という複数の要素が、結論を頂点に、縦方向にはSo What?/Why So?の関係で階層をなし、また横方向にはMECEに関係付けられたものである。

解説型の論理構造

論理の上下関係(So What?/Why So?)があること。
課題に対する結論を導き出すために、相手を共有しておくべき「事実」
「事実」から、結論を導き出すための伝えてとしての「判断基準」
「事実」を判断基準で判断した結果、どのように評価されるのかという「判断内容」