アーサー王と円卓の騎士―サトクリフ・オリジナル

アーサー王と円卓の騎士―サトクリフ・オリジナル

アーサー王と円卓の騎士―サトクリフ・オリジナル

アーサー王と聖杯の物語―サトクリフ・オリジナル〈2〉 - THINK CIRCUIT
アーサー王最後の戦い―サトクリフ・オリジナル〈3〉 - THINK CIRCUIT

「わたしがそなたらの王だ。わたしは、そなたらの信に答えよう。そなたらも、わたしの信に答えるのだ。精霊降臨祭の祝いが終わったら軍勢を結集し、ともに、我らが国を荒し回る海の狼どもと、北の蛮人どもを追い返そうではないか。父上が亡くなっていらい、戦と炎と剣のために千々に引き裂かれていた国を、我らの力で救おうではないか。そなたらをわたしが共に力を合わせて、良い国を作ろうではないか。上なるものは力強きがゆえに上に立つのではなく、正しきがゆえに上に立つのだ。ブリテンの人々よ。そなたの愛と真実を与えて欲しい。生涯かわる事無く、私の愛と真実をそなたらに捧げよう。」

アーサ王物語とは決まった一つ決まった筋書きがあるわけではなく、起源5世紀はじめのブリテンに有能な指導者が登場し、異民族の侵入を妨げたことが物語のモチーフとなっている。そのようなケルト世界の人々の英雄願望が触媒となって、かつての英雄的人物の活躍と言う歴史的事実の核の周りに「アーサー王物語」が生まれてきた。それは、アーサー王という武勇の秀でた王を中心に、その宮廷を形づくっていた立派な騎士たちが、さまざまな冒険にのりだして活躍するという形式をもっている。一つの首尾一貫した物語と言うよりは、さまざまなエピソードの集合体と言える。そしてこの「アーサー王と円卓の騎士―サトクリフ・オリジナル」は、その中でも、石に刺さった剣を抜いて王になるところから、パーシヴァルが登場してアーサー王の宮廷が最盛期に向かう時期までが描かれている。またこの続きに位置する作品として、「アーサー王と聖杯の物語―サトクリフ・オリジナル〈2〉」「アーサー王最後の戦い―サトクリフ・オリジナル〈3〉」という作品で、聖杯の探求の物語、アーサー王の最後の戦いの物語が描かれている。

memo

  • アーサー王
    • 「子供の名前はアーサーだ。父親が誰なのか、そなたの知るべき時が来たら、教えよう」
  • ペリノア王とグリフレッド
    • 「こいつは獅子のような勇気をもった少年だ。もし命を落とさなければ、きっと最高の騎士の一人となるじゃろう」
  • アーサー王物語の中心的人物・ランスロット登場
    • 「わたしが騎士にふさわしいかどうか、円卓に席を頂く価値があるかどうか、サー・ケイが何を思われようと、わたしはあまり気にはなりません。しかしそれについて、自分の目で見てふさわしいと思えるかどうか、そこが問題なのです。」
    • ランスロットは数多くの冒険に出会った。もしも物語の語り部がそのすべてを話そうなどとくわだてようものなら、いつまでたっても終わる事は無いだろう。こうしてランスロットは、まだ若干18歳の若者ではあったが、人々の口の端にのぼるような名声をうちたてた。
  • ランスロットと百合の乙女エイレン
    • 「わが王アーサーさま、この乙女が無くなった事は、心の底から悲しく感じます。神もご照覧あれ、わたしはこの乙女の死を望んだ事など、唯の一度もありません。しかし、この乙女が私を愛してくれたように、この乙女を愛することは、わたしにはどうしてもできなかったのです。」
  • トリスタンとイズー
    • 「イズーを火の中で死なせるわけにはいかない。救い出すか、いっしょに死ぬかのいずれかだ」
  • ジェレイントとイーニッド
    • 「わたしはあの人と、夫婦としての誓いを立てたのです。お分かれすることなど、考えた事もございませんわ」
  • ガウェインとラグネル
    • 「弟よ、よくぞ言ってくれた。まさしく、わたしの言いたかった所だ。アーサーさま。そのご夫人とやらを、わたしの妻に下さいませ。それで、あなたの借りも帳消しになりましょう」
    • 「いいや、わたしは自分の事しか頭に無かった。もしも、それでそなたが幸せになるなら、昼は美しい姿になって、宮廷でそなたにふさわしい扱いをうけてくれ。夜は真っ暗な中で、そなたの甘い声を聞くだけで、わたしは満足しよう」
  • パーシヴァル
    • 「兆候、と言ってもよい。パーシヴァルが来ると、それから一年と経たないうちに聖杯の神秘が現れるーこキャメロットの、われわれのところに現れ、ログレスの国の繁栄の最後をかざるような、開花と結実のときがもたらされる。そして其の後騎士達は円卓を去り、世にも最大の冒険に乗り出していくだろう。このようにマーリンは予言したのだ」


アーサー王と聖杯の物語―サトクリフ・オリジナル〈2〉 (サトクリフ・オリジナル (2))

アーサー王と聖杯の物語―サトクリフ・オリジナル〈2〉 (サトクリフ・オリジナル (2))

アーサー王最後の戦い―サトクリフ・オリジナル〈3〉 (サトクリフ・オリジナル (3))

アーサー王最後の戦い―サトクリフ・オリジナル〈3〉 (サトクリフ・オリジナル (3))