「婚活」時代

出版が2008年ということで、今から4年前の著作になります。そもそも僕自身、今は当然のように使われている「結活」という言葉が、一体どこから出てきたのかずっと知らなかったですが、どうやらこの本が発祥となっているようですね。これまでは著者の山田昌弘さん、白河桃子さんを存じ上げなかったのですが、先々月のChaboチャリティランで白河さんと一緒に同じチームで走る機会があり、折角そういった機会がありましたので、その場で本を購入させて頂きました。恐らく、こんな機会でもなければ読まなかったんだろうなァというジャンルの本だったのですが、なかなか興味深く、「結活」ってそういう考え方から生まれてきた言葉なのかと、また一つ勉強になりました。はい。

memo

なぜ結婚が難しくなったのか
  • 江戸時代までは職業選択の自由も結婚の自由も無く、原則、親が取り決めていたため、仕事と結婚と言う二大イベントを、何も考える事無くクリアしていた。
  • 現在は、男女交際に関する規制緩和が起きたが故に、自動的には結婚できない時代が出現しており、個人が意識的に結婚活動を行わないと、結婚自体が難しい時代に突入した。
  • 選択肢が増えれば増える程、自分の想い描いた選択ができなくなり、その結果が今の晩婚化・非婚化である。
  • 結婚がかつてのような必需品ではなくなり、自分の嗜好に会わない結婚ならばしたくないという風潮になっている。
結婚できない女性のパターン
  • ふつうのお嫁さんになりたい(経済的に男性に依存したい)タイプ:自分の収入の倍稼ぐ男性は中々居ない。
  • 絵に描いたようなスーパー・キャリアウーマンタイプ:彼女達の望むライフスタイルを実現してくれる男性がいない。
  • どちらにとっても自分の嗜好に会わない結婚ならしたくないと思っている。
日本の男性が結婚できない理由
  • 傷つくのが怖いので「恋愛引きこもり」になっている。
  • モテの二極化が発生し、女性に不自由しない男性は結婚を先送りにし、女性が周りに居ない男性が受け身で場に出て行かないので、結局どちらのタイプもなかなか結婚しない。
「結活」前時代
  • ほぼ「全員」が、結婚相手にふさわしい相手に自動的に出会えるシステムが実現されていた。
  • 当時の若年男性には、収入が安定して増大する見込みがあったので、経済的な心配をする必要がなかった。
「結活」時代
  • 結婚相手として出会う機会が自動的にはセットされなくなった。
  • ライフスタイルが多様化してきたがゆえに、むしろ結婚しにくくなってきた、結婚に至りにくくなってきた。
女性が結婚できない理由
  • ただでさえ狭いマーケットの中で、あまりにピンポイントに着地を狙い過ぎている。
  • 普通の男の人というのは希少価値であり、結婚後、女性と上手くやっていけそうな人たちは、とっくに狩られてしまっている。
恋人はいるが結婚に踏み切れない理由
  • 女性が毛紺に踏み切れないのではなくて、彼氏が結婚に踏み切れず、そのまま長過ぎた春を過ごすカップルの方が多い。
男性が結婚できない理由
  • 「女性経験値」が浅い人程、女性に対するビジュアルの要求水準が高い。
  • 声をかけて断られるリスク、自分が傷つくリスクを冒すくらいなら、性欲なんか犠牲にしても良い、性欲よりプライドの方が大事で、自分が傷つくことのほうがずっと怖いと考える男性が増えている。
  • 自分の経済状況がちゃんとしない限り、結婚できないと思っている男性がまだまだ多い。
結婚できない社会的要因
  • 自己実現の意識が高まって、その内容が多様化すると、それは単なる性役割分業での仕事や家事の分担の話に留まらず、趣味の分野まで含めた調整が必要になってくる。
  • 男性は経済力とコミュニケーション力が魅力格差に
  • 女性は結婚相手に対する要求水準の高さが障壁に
  • 女性の場合は魅力格差というより、運の格差。運と言うのは確率であり、これを高めるにはともかく機会を増やす事、出会いの機会を多くする事が、女性の側が行う「結活」の最重要課題だと思います。
「結婚」と「結活」の実態
  • 合コンとは、そもそも参加の目的がばらばらで「結活」としては非効率。
  • 合コンが「結活」としては効率が悪いもう一つの理由は、合コンで魅力を発揮する人のタイプが限られるということ。
  • これからの時代、キャンプ合コンなど、合コンプラスαのものが、結活に大きく貢献する。