女子高生ちえの社長日記〈PART‐2〉M&Aがやって来た!?
女子高生ちえの社長日記〈PART‐2〉M&Aがやって来た!?
- 作者: 甲斐莊正晃
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2008/11/01
- メディア: 単行本
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時間が無くなって縮小更新!
M&Aとかカッコいいけど良く分かっていないしそのへんは勉強なのかな。テンポよく話が進んで、ちえが浦川専務の買収劇に立ち向かう所は気分爽快。
memo
「まさにゼロサムゲームだよ。それに外資系、特にアメリカ系の企業では、調達のコストダウン目標が四半期ごとに決まっているそうなんだ。だから、値下げ交渉も春の一回だけじゃなくて、三ヶ月毎に年四回もあるんだって」
社内で回ってくる文章も、つくるひとによって随分差がある。結論が初めに書いてなくて、やたらと分厚い資料だと、読む側も途中でめげてしまう。その点、結論が初めに要約してあって、必要不可欠な情報だけをコンパクトにまとめた文書は、読む方も楽。
「くわしくお話しすると長くなってしまうのですが、ゲームに勝つために、競合する相手の出方を予想して、それを前提にこちらの打つ手を決めていくのがゲーム理論です。そのなかで、『囚人のジレンマ』という状態は、競争相手がお互いの打つ手を予想できないために、本来ならばもっとよい手がとれるのに、結果として損となる手を選んでしまう状況のことなんです」
AIDMAとは、注意(Attenntion)、興味(Interest)、欲求(Desire)、記憶(Memory)、行動(Action)の頭文字を取ったものなんだ。
最終的に使うのは消費者なんだから、どんな趣味の人が、どんな音楽を聴くために製品を使うかとか、うちの部品を使うと消費者にどんな満足感を与えられるかを説明できないと、いくらいいスピーカーだと説明しても納得してもらえないと思うの。
「社長の仕事をしていると、どちらがいいか、判断に困ることにたくさんぶつかるものだよ。その時に頼りになるのが、自分の直感なんだ。第六感と言っても良いかもしれない。論理的に考えるといいように思えることでも、何かしっくりこないときがある。そのときには、直ぐに結論を出さずに、すこし時間を置いて別の視点から考えると、何がしっくり来なかったのかが見えてくることが多いんだ」
それぞれの案にかかる費用を計算する時に、気をつけなければならないのがサンクコストさ。つまり、どちらの案を選んでも変わらない費用については、案に掛かる費用の計算には含めてはいけないんだ。
成果主義には、それがうまく運用された場合、数学に基づく評価となるため公平性が保たれたり、仕事へのやる気を高める等のメリットがあるんだ。でも、成果を図る指標の決め方によっては、不公平が発生したり、短期的な成果ばかりを追うことになったり、また個人の成果ばかりを考えてしまい、日本の会社の強みである社員の協力意識が薄れるなどのデメリットも多く指摘されているんだ。
TOB(Take Over Bit)日本語では「公開買い付け」で、M&Aの代表的な手法の一つだ。株式が公開されている会社では、不特定多数の株主がいるから、知らないうちに突然、会社の支配権が移ってしまうようなことがないようにする必要があるんだ。
MBO(Management BuyOut)日本語では「経営陣買収」。企業のなかの子会社や、ある事業部門を会社から切り離して、現在その事業を経営している経営陣に買い取らせるM&A手法のことをいうんだ。
「それが、そうはいかないのです。銀行と言う所は、横の連携が強いところでして。よその銀行が有志を引き上げることが分かりますと、ほかの銀行もいっせいに新規融資を渋るようになるのです。まして、今回の話はうちのメインバンクからですから、まずほかの銀行も同調すると思わなければなりません」
「村上さん、会社のためにいろいろ動いて頂いてありがとうございます。この話は、会社にとっても、会社で働く社員の方にとっても、とても大切な話だと思います。ですから、私も時間を掛けて、じっくりと考えたいと思います」