吾人の任務 MBAに学び、MBAを創る
- 作者: 堀義人
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2002/03/15
- メディア: 単行本
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昨年自分がグロービスで単科を受講した事もあるが、久しぶりに胸が熱くなるような本を読んだ。偶然かもしれないけど、今自分が考えて悩んだりしていることと同じことを(同じと言ってはおこがましいけど)堀さんも思っていたのだと、読んでいて胸が熱くなる。文中にもあるが、ぼくは何のために仕事をするのかということをこの一年ずっと考えていた。お金のためでもなければ、やりがいのためでもない。働く事がなくなったら楽しいのか、それとも起業でもしたら楽しいのか。未だに答えは出ないけど、僕の行動の源泉を形作っているのは、常に新しい刺激に触れて知識を吸収し、その経験を活用して他の誰かと新しい価値を産み出せるかどうか、ということなんじゃないかと思う。個人的には、この一年でそうした自分の考えを明確にしたいと思います。
memo
彼ら起業家と僕が、何が違うのかを冷静に分析すると、ひとつの答えが返ってきた。「彼らは、可能性をとことんまで信じて、起業しているが、僕は、可能性を信じる事が、いまだできていなかった」という店であった。
飛行機が日本にさしかかった時に思いついた言葉があった。それは、数多くの起業家に出会った事によって感じ取った「可能性を信じる」という一言であった。
こういうふうにさまざまなことを考えながら、「そもそも僕は何のために働いているのか?」という根源的な疑問にぶつかる事になった。つまり、「僕の人生は何であろうか?」「キャリアとはどういうふうに考えるべきなのであろうか?」ということを真剣に考え始めた。
僕は、お金ほしさやハングリー精神から起業を決意した訳ではないし、「今に見ていろ」という気持ちを抱いて、ベンチャーを志した訳ではない。あくまでも、自分の夢と使命感に従って、社会に価値を想像する起業家になることが、「吾人の任務」ではないかと気が付いたことにより、一起業家としての生き方を歩み始めたのである。
ぼくらの設定しているドメインは、あくまでも「経営(マネジメント)」である。経営の領域を一切離れようとしない。つまり、学校を経営しても英語やパソコン教育には一切興味がないのである。
「創業とはゼロベースより人間関係(ステークホルダーとの関係)を作り上げていくプロセスである」と僕は定義している。この概念はHBSでは決して教えてくれなかったが、僕は最もベイシックで重要な考え方だと思っている。
「勝つためのシステムは、2、3のキーとなるシステムや、コアプロセスだけでは説明できない。一連のシステムが調和することによって、初めて戦略的に優位に立てるようになる」
起業トップの重要な仕事の一つは、悪しき企業文化がはこびらないように体を張って止めることだ。常に良き企業文化を醸成するために真正面からぶつかるのである。
「考える力」「人間関係能力」「ビジネス・フレームワーク」を兼ね備えていて、幅広い人的ネットワークを持ち、高い志を有している人材を、僕らは「創造と変革の志士」と読んでおり、GMSから輩出したいと思っている。
グロービスのような民間型ビジネス・スクールが文部科学省認可の大学院と共に併存する事は、とても有意義な事だと思う。数多くのビジネス・スクールが国立、私立、民間を問わず立ち上がり、教育に競争原理を導入して、国民に選択しを拡げる行為は、ポジティブであってネガティブなことは一つもないと思う。
参考書
- 作者: 堀義人
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 1996/06
- メディア: 単行本
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- 作者: グロービス・マネジメント・インスティテュート
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2001/05/18
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