競争戦略とブレークスルー

競争戦略について学んだことはあるだろうか。僕はない。というかなかった。先日とある本を読んで、生まれて初めて競争戦略というものの概略を学んだ。一言で言えば、自分は何も知らなかったのだなという印象を受けた。色々と経営学の本を読んだり、セミナーで話を聞いたりすることもあったが、それまでの話は、競争戦略ではなかった。正しくは、ぼくが競争戦略だと認識していなかった、ということかもしれない。とかく、奥が深い。
今、巷で色々なビジネスキーワードが簡単に手に入る。フレームワーク、3C、4P、ドラッカー、ポーター、マネジメント、選択と集中PDCAサイクルバリューチェーン。これら全ては経営学の一部分だ。ミクロ的な分析に思える。ああ、ドラッカーとかは、また違うけど。人だし。競争戦略というのは、これらを全て活用しなければならない、非常に高度な分析論理であった。到底、素人が手を出せるようなものではない。いや、やるのは構わないんだけど、精度の高い競争戦略なんて無理だ。踏むべきステップが、踏めないはず。それだけ、様々なファクトを繋ぎ合わせる必要がある。一番多くのものを繋ぎ合わせるのが、競争戦略なのかと、現時点では考えている。経営戦略全般となると、また話は違うんだろう。少なくとも今は、そんな感想を抱いている。
とは言え、競争戦略だけが奥が深いという訳では、到底無い。それは当然だ。ではなぜこんなことを考えたのか。やはり、ファクトの繋ぎ合わせが多く発生するからではないかと思う。マーケティングでアウトプットを分析するのとはレベル感が違う。とは言っても、マクロ視点で"眺める"という訳ではない。マーケティング分析するのと同じレベルで、マーケティング分析をする。つまり、それが一つのファクトに過ぎず、それ以外にも100の分析が必要とされる。
人間で言う自己と他者の関係で考えると、対人関係にフォーカスしたり、話すスキル、コミュニケーション方法、自分の強み弱み、などは、ミクロ分析となる。分析対象は1つだ。これを自己と全他者の関係に持ってくると、当然、全ての分析が必要となる。分かり易くするなら、対人戦略とでも言おうか。それだけ多くのファクトが絡み合っているということだ。
分かっているが、まだまだ見えていなかった世界があるのだなと、実感した。そんなことは自明ではあるが、直接的な体験として、知らない世界に触れるという機会は、余り無い。振り返ってみても、あまりない(3ヶ月程前には大きなブレークスルーはあった。それはスタートアップ界隈の、別のはなし。)それだけ、こうしたブレークスルーは貴重な体験だと言うことだ。そして、自己統計的には、このブレークスルーは他者:インターネット:本で、3:6:1くらいの割合で発生する。本からのブレークスルーは少ない。今回はレアケースと言える。人からも少ない。これは単純に、新しい人に出会う機会自体が、僕は少ないからだろう。消去法的に、インターネットの割合は高くなる。それでも、偶然の産物が多いが。インターネットで知らない世界を見つけるステップでもあれば、楽なんだろうけどね。ああ、これは今度まじめに考えても良いテーマかもしれない。考えが収束したらでたらめな理論でも主張しよう。僕の脳味噌リソースは、いくらでもブレークスルーできるのだから。