堀江貴文著「拝金」と「成金」を読んでみたけど予想通り面白かったよ

善くも悪くもあの多感な時期にライブドア事件を体験した僕に取ってはホリエモンはやはりHEROなのであり、あの事件の影響で起業とかITとか投資に興味を持ち始めたのも事実であった。そして今もその想いが変わらないことが当時のぼくの選択肢が間違っていなかったことを示しており、きっかけを作ってくれたホリエモンには敬意の念を抱いている。そんなこともあり、当時の事件を題材とした「拝金」と、それから遡ってITバブル期のビット・バレーを描く「成金」をあぁそう言えばまだ読んでいなかったなと思い、暇を見つけてばばっと読んだ。いやはや面白かった。特に「拝金」の方は本当の小説のように複雑な伏線が絡み合って話が展開していくんだけれども、何よりほとんどがあのライブドア事件という事実をベースとしているのが凄い。いやこれ正直みんなに面白いから是非読んでみて!とか言う類の本じゃないんだけど、でも面白いですよ。起業熱というかそういうのは上がるし、若者が頭一つでIT業界をのし上がっていくスピード感が、僕はたまらなく好きだ。

拝金

拝金

成金

成金

フレーズ

拝金
  • 「藤田優作、君はどのくらいの金持ちになりたい?」オッサンが切り出した。「そうだな、金で買えないものはない、そう言えるくらいかな」
  • 金自体が醸し出す甘美な世界を味わい尽くしたかった。そんあ俺たちを、人はこう呼んだ。拝金主義者、と。
  • そう、勝つのは簡単だ。勝つ事が決まっているゲームは、「勝負」ですらない。負けが存在しないのだから。
  • 「優作。ネクサスドアによる買収は終わった。諦めろ。でも悲しむ事はないんだ。なぜなら、君は、これから、本当の勝負をするからだ。プロ野球買収なんて、小さな事にかまっていられなくなるからだよ。」
  • 「腐ったマスコミを買い叩く!俺が腐ったマスコミを破壊してやる!」
成金
  • 「いいか、悪貨を作り出して良貨を駆逐したのは国家という権力だ。本当なら誰でも作っていい『お金』を奪った。強い奴が悪貨を作り出す。悪い奴だけが、作り出して良いんだ」
  • 「悪を倒すのは、正義の味方なんかじゃない。より強い悪によってのみ倒されるんだ」
  • 「LIGHT通信、その社長、景山昭栄だ」
  • オン・ザ・エイジの売上は、来年、再来年と売買で伸びていくだろう。その自信はあった。しかし、それから開発に着手するというのでは遅過ぎる。IT業界はスピードが全てだ。
  • 「信じきる事だ。僕たちならできる、その先には必ず未来が開かれている。絶対に世界で勝てる。僕たちが最も優れている」
  • 「成金は攻めるのだよ、どんなときでも。負けそうだから、相手に喰われそうだからといって決して逃げたりはしない。堀井くん、いいかね、『歩』は強いのだ。ひたすら前に進むしかないからだ。相手にすればこれ以上の脅威はない。『と金』になるしかない。そう我が身の定めを知る思慮深き『歩』は強いのだよ」
  • 小山は小刻みに下がり出したチャートを見ながら「まるで断末魔だな」と呟いた。
  • そうだ。僕は成った。いま、歩から金に成った。成金だ。僕は成金なのだ。
  • ITだけなのだ。間違いなく経営者の9割近くがガレージを知っている。そんな業界はほかには存在しない。