高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書)
高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書)
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/02/01
- メディア: 単行本
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学歴云々ではなくいかにしてストリート・スマートとなるかという話。そのために情報リテラシーを高める必要性など。勝間さんがすごいのは、情報リテラシーを高める事により経済的にも精神的にも自由になれるという考え方のもと、その情報リテラシーを高めるため、常に問題意識を持ち、どんなことにも問題を発見する事ができ、かつその問題に対してすぐに何故かという検索、思考を行い、その結果をどんどんと蓄積しているからではないかと思う。その蓄積により、また再び次の問題を発見し易くなるという正のサイクルを回している。「蚊に刺される」という事に対してその定義を考えて行くというくだりがあるが、その辺はまさに問題意識が顕著に現れていると思う。「どら焼き」の話で、製造している会社まで言ってしまうという行動力も最大の強みなんじゃないかと思う。それから、情報をたくさんインプットしておく事によって、気が付くことが多くなるということ。今までノイズとしてしか聞こえていなかった鳥の声が、それぞれの鳴き声を解説してもらう事によって、初めてノイズ=色々な種類の鳥が鳴いている、という事に気が付く事ができる。インプットの重要性はそこにある。元となる知識が無いと、何か大事なことが自分の意識の前を通り過ぎても、気が付くことができない。インプットをたくさん持っていれば、それだけキャッチできる情報が増える事になる。「読書は娯楽である」が僕の持論だが、大量の情報をインプットし続けることで、知らぬ間に自分の情報アンテナのフィールドが広がっていると少し考えた。
読書メモ
- ストリート・スマート(⇔アカデミック・スマート)
- 状況理解・判断能力がある
- 人の気持ちの機微が良く分かる
- 自立心が旺盛だが、独断的ではない
- ストリート・スマートの特徴
- データも何もない中、時部の経験や観察に基づき、一定の軸を持って将来を推測し、しかも、根拠がどの程度あるのか分からない中でもポジションを取る(自分の考えを構築する)。
- 答えが無いところに、さまざまな自分の経験や知識、知見をぶつけて、まずはアイデアを作り、ポジションをとるという能力は、学校成績が単にいいということよりも、より希少である。
- ストリート・スマートの必要条件はスピード感。正しいか間違っているかではなくて、間違っていたとしても、スピードを優先させ、間違っていたら改良すればいいと考える。フィードバックの早さで失敗はカバーできるからです。
- ストリート・スマート力:環境変化に対する生存能力
- 知的な生産性が高い人とは?
- 頭が良いと判断する時には、話をしている相手がどれだけ客観情報を豊富に持っているかということと、さらに、その情報からどのような結論や行動を導き出しているか、という二点を観察する。
- 相手は自分に取ってどのような存在であり、その人を味方にすべきなのかどうか、また、味方だとすれば、どのように対応すれば良いのか、自分が今後相手と接する時に、どの程度の見極めをしていくべきなのか、心構えを作る。
- 人と話をする時に、人が漠然と思っていたり考えたりしている事、あるいは全く気付いていなかったことについて、数字で示したり、統計を使ったりしながら客観データを示すと、「頭が良い」という印象を持たれる。
- 問題を定義する
- インプットの重要性
- 私たちの脳は、すでに頭に入っている知識からしか、上手に現状を理解できない仕組みになっている。
- 自分のデータベースが豊富である人ほど、ものを正確に映し出し易くなるし、「ストコーマ」と言われる、心理的な盲点になる情報を少なくする事ができる。
- 普段からさまざまな本を読んだり、多様な人と話したり、いろいろなところに行ってみて、五感で見聞きしたりする必要がある理由は、頭の中に、五感でで得た物を理解するための素材がないと、新しい情報の処理ができないからである。
- 私たちがものを考えるのは「脳」だけではなく、体全体で、五感でセンサーを使いながら考えるのだから、なるべく身体を動かして、多様な経験をして、新しい刺激や情報を与える事で、これまでになかったつながりが生まれてくる。
- ことばという手段に捕われない学習法=加速学習
- 情報を得る機会をさまざまにあるが、そこで得られた情報を、いくつかの軸を持って、自分の情報に置き直し、鵜呑みにしないということ。その切り分けの訓練のためには、私たち自身が日常的にさまざまな判断材料となる情報を蓄積していかなければならない。
- 知識を身につける時に、自分がどのコミュニティに属していて、どんな人と日常的に会う事ができるかということが、大変重要。
- 数字について
- 数字という物は、絶対的な量じは実はあまり重要ではなく、相対的な比や変化の割合の方が、より重要である。
- リスクテイカー
- 創業者社長の成功を支えたのは徹底的な実践主義とリスクテイキング
- 失敗を恐れないリスクテイカーは、何度も成功や失敗を繰り返してフィードバックを繰り返して行くうちに、学校では決して教えてくれない概念操作を自然に身につけていく。
- 大事な事は、自分が変わった方が良い、新しいエリアに進出した方が良いということを理解し、そこでじたばたして初めて、概念操作能力も、おっカムのカミソリも、数字能力も、何もかも、研ぎすまされていく。
- 新しい考え方をもたらす視点
- 知的な継続した興味
- クリティカル・シンキング(健全な疑いをもって考え直す)
- 概念操作能力
- データ収集能力
- 画像化能力
- 数値化能力
- 言語化能力