本を書くための3つのSTEPと6つの切り口 - ハードルは考えていたよりは高くないのかもしれない

最近本を書きたいな〜と思って、本を読むのを辞めて、モレスキンの手帳にネタを書いてみる作業をしていた。最初は、絶対に本なんか出せる訳ないし、そもそもそんなにネタが無いし、どうしようかと思っていたのだが、やり始めてみると意外と、言うほど不可能ではないのでは?ということが分かってきた。とは言え、どうしても行き詰まる事は多いので、そんな時には「本を書く」という視点に立って本を読んでみると、今までに無い発見があり、今はそれがすごい助けになっている。なので、このGWで実践した本を書くためのSTEPを、書いておこうと思う。ちなみに僕は本を出した事もなければライターをしている訳でもないので*1、この妄言が(たぶん)間違っていることは最初に宣言しておこうと思います。

Contents

  • STEP1 自分のこれまでの社会人経験を、事細かに手帳に書き出す
  • STEP2 6つの切り口から、本を書くネタを抽出してみる
  • STEP3 出来上がった自分の経験・考え・想いをカテゴライズし、一般化する

STEP1 自分のこれまでの社会人経験を、事細かに手帳に書き出す。

これが本を書く第一歩とした。本当は社会人経験じゃなくても良いんだけど、あとで一般化するステップがあって、その時の事を考えると社会人経験の方が単純にやり易いのかなと思う。それから、今はどこの会社も情報を個人が公開してはいけない決まりがあると思うけど、そこはあとで一般化する事で解消できるので、まずはとにかく経験してきた事を思い出して、日記のように書いていくと良い。1日分の経験=手帳1ページくらい埋める事ができれば、ネタとしては申し分の無い量になると思う。
とは言え、そんなにページを埋める程書く事無いよというのがほとんどの人の感想だと思う。自分もそうだった。いくら何でも何年も前の仕事の話を事細かに覚えていないし、書くと言っても何を書けば良いやら…。なので、ネタを書くポイントをいくつか挙げてみる。

STEP2 6つの切り口から、本を書くネタを抽出してみる

ここでは、ネタを書く際のいくつかの切り口を紹介する。本当は誰でもネタにできる経験があるはずなのに文字にする事ができないのは、自分の経験の特殊性に気づいていないだけなので、以下の例を参考にもう一度振り返りをしてみると良いと思う。

1.自分が働く職場、部署、環境では自分という職種の人間はどうあるべきだったのか

会社で働いていると、色々と納得できない会社の仕組みであったり、お客さんとの関係があったりする。そういった不満を持っていることに対して、今まで自分はこうしてきたけど、本来あるべき姿はどうだったのかな、と考えて振り返りをしてみる。そして、今までの姿と理想の姿を場面ごとに書き並べてみる。きっと思った以上に色々な事が書けるはずである。

2.社内での立場に対してどんな行動を取ってきたか

ある程度大きさのある(20人〜)組織に居ると、当然、上下関係と言うものが生まれてくる。年齢の分布幅が大きければ、それだけ組織はフラットではなくなってくる。そんな中で、多くの人は組織や社内の仕組みについて言いたい事を我慢しているはず。なので、今まで言いたかったけど心の中では思っていた不満や、改善への意見を具体的に書いてみる。

3.尊敬できる人と尊敬できないひとについて考える

これまでの社会人経験の中で、当然色々な人と一緒に仕事をしてきていると思う。その中には、すごく尊敬できる人や、逆にもう一緒には仕事はしたく無いなと思う人や、仕事は優秀だけどどうも気が合わないひとがいたはずである。その人達について、なぜ尊敬できたのか、なぜ一緒に仕事をしたくないと思ったのか、なぜ気が合わなかったのか、ということを、その時の考え・感情に沿って書いてみる。

4.自分が仕事をしてきた中で、これは負けない!と思うスキル(何でも良い)を書いてみる

誰にでも一つや二つ、「このやり方は自分にしかできないんじゃ?」と思うことがあると思う。いや、絶対にあるはず。無いなと思う人はストレングス・ファインダー*2をやってみて下さい。自分の強みが分かって楽しいですよ。そして、その自分だけのやり方の良いところを具体的に細かく書いてみます。自分にとっての「当たり前」は他人からすると「異常」であることが結構あります。ですので、どういう考えで自分がそのやり方をしていて、その結果どういう効果が生まれるのかということを書くこにはとても価値があります。

5.仕事してきて褒められた事、叱られた事を思い出し、分析してみる

例えば、社内の人と話をする時も、お客さんと話をする時も、自分の仕事のやり方や対応について、褒められたり、叱られたりする事がたくさんあったはず。まずは些細な事でもそれを全部書き出してみる。頭をひねって考えてみれば、1日1回は何かしらの形で褒められたり叱られたりしているはずである。もし思いつかなかったり、バックヤードであまりそういった会話のない職種の人は、「この行動は会社の利益に貢献できた」「これは従業員としては良くない行動だった」と自分を客観的に分析してみる。

6.自分が担当してきた仕事を徹底的に分解してみる

仕事に慣れてくるとそれが当たり前になってきてしまいますが、細かく振り返りを行う事で、実はものすごい作業の組み合わせであることが分かります。自分の仕事を徹底的に分解してみるのです。例えば自分は営業なので、新規の案件が始まる時には、「電話で相談が来る」「状況を聞いてみる」「案件の内容を整理する」「受注計画を立てる」「上司にプレゼンする」「案を修正する」「Goサインが出る」「行動予定を立てる」と、実に細かなステップがある事が分かります。そしてそれぞれについて、自分が上手くできている部分、改善すべき部分があることが分かります。各場面においてこうした分解を行って行くと、手帳が埋まり易くなるはずです。

STEP3 自分の経験・考え・想いをカテゴライズし、さらに一般化する

さて、ここからはある程度推測の話*3になりますが、ある程度自分の社会人としての経験・考え・想いで手帳が埋まったら、それらを一般化する作業に入ります。まずは仕事の案件・種類などでネタをカテゴライズしていくことになりますが、ここでのネタの括り方は、最終的にどんな本にしたいかに依ります。仕事の話を中心としているので、経験順に並べてエッセイのようにするのか、培ってきたTIPSを一般化し職種の解説のようにするのか、組織に対して意見を主張するような構成にするのか、人それぞれで良いと思います。おそらくこのSTEPまで来たら、全体をどんな構成にしたいかという何となくのイメージが出来上がっているはずです。また、会社の情報を外に漏らしたくない人は、この段階で全てを一般化する事でその問題は回避することができます。そしてカテゴライズができたら、それぞれのまとまりの中でポイントとなるべきテーマを引っ張りだし、それを各カテゴリの総論として配置します。最後に、設定した総論について、手帳に書き貯めた自らの経験や想いを各論として展開して行きます。

以上!!

以上のような手順を踏めば、おそらくあまり難しい作業を挟まずに本を一冊書く事ができるかも!!

MOLESKINE モレスキン ルールドノートブック・横罫・ラージ ([文具])

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*1:将来的には本を出したいと思っています

*2:34の資質から自分の強みを探すテスト。「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」という本からテストコードを取得できます

*3:最初に述べたように自分は本を出している訳でもライターでも無いので