つながり 社会的ネットワークの驚くべき力
- 作者: ニコラス・A・クリスタキス,ジェイムズ・H・ファウラー,鬼澤忍
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/07/22
- メディア: 単行本
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私たちを結ぶつながりは、日々の生活のあらゆる面に影響を及ぼしている。…私たちがどう感じ、何を知り、誰と結婚し、どんな病気にかかり、いくら稼ぎ、誰に投票するかと言った事のすべてが、私たちを結ぶ絆に左右される。社会的ネットワークを通じて、幸福・寛容・愛が広がっていく。…こうしたつながりは知っている人同士を結びつけるだけではない。自分自身の社会的地平を超えたところで、友人の友人の友人が引き起こした連鎖反応が、やがて私たちに届くこともあるのだ。ちょうど、遠い土地から波が打ち寄せ、足下の海岸を洗うように。(p.18)
以下、本書のまとめ。
- ネットワークにおける生活のルール
- 私たちはネットワークを形づくる
- ネットワークは私たちを形づくる
- 友人は私たちに影響を及ぼす
- 友人の友人の友人が私たちに影響を及ぼす
- ネットワークはそれ自身の命を持っている
- あらゆる人が平均して「6次の隔たり」によって相互に繋がっている(自分の友人が1次、その友人が2次)
- 私たちのあらゆる言動は、「3次の影響のルール」によって、友人の友人の友人にまで影響を及ぼす。
- 個人の幸福の変化は、社会的つながりを通じてさざ波のように広がり、幸福な個人と不幸な個人の群れを生み出す。
- 性的ネットワークが重要なのは、誰とセックスするかという関係が、十分に考えられた上での社会的絆だからである。…誰とセックスしたかを聞けば、社会的ネットワークを明確な形で描き出す事ができる。
- 私たちの健康は、周囲に居る人々の生活、選択、行動にも左右されている。
- 私たち一人一人は一票しか投じられないとしても、実質的には数票を持っているのであり、選挙結果に与える影響もずっと大きい。→自分が投票することで他者の投票行為に影響を与える。
- 私たちは互恵主義的な考えを実践し、周囲の人々に影響を与える。それは一つには、私たちには共感する力が備わっているからだ。
- 近年、携帯電話、インターネット、SNSなどの急速な普及によって、「おびおただしいつながり」が生じている。こうした交流を通じて個人の経験が拡大される事によって、個人の経験を超える新たな社会現象が生まれる。
- 私たちはみんなつながっているのには理由がある。社会的ネットワークの目的は、喜びであれ、捕食者に関する警告であれ、恋人の紹介であれ、望まれる結果を伝える事だ。
- 社会的ネットワークの力は他人から受ける影響だけではなく、私たちが他人に与える影響もある。
感想
かなり、良かったです。人にも勧めたいです。特に、冒頭にも上げ、度々出てくるところ。
- 自分の行動が、ネットワークで3次の影響をもつ。
- ネットワークの中心に居ることで、ネットワーク内の様々な流れを享受できる。
隔たりではなく、ネットワークの中心を目指さなくては。