戦略フレームワークの思考法
- 作者: 手塚貞治
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2008/09/11
- メディア: 単行本
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だいぶ前に買って、ずっと積んでいた本。フレームワーク関連の本というのは実はそんなに読んだことが無くて、一度フレームワークを簡単な所から眺めてみようと思い購入。あまり難しい本ではなくて、一般的なビジネスマン?向けに書かれたような本なので、フレームワークの基本をもう一度学んでみたい人におすすめ。
フレームワークは、あくまで答えを導き出すための思考過程、つまり、プロセスです。
フレームワークは答えを出すためのものではなく、分析のスタート地点に立つためのツールである。フレームワークを使って事象を分解すると分析が完了したような気がしてしまうが、それはスタート地点に過ぎない。重要なのは、フレームワークを使って物事を分解し、そこから問題を見つけ出し解決につなげ前に進むことである。
3大思考パターン
- 並列化思考:要素を並列に置いて考える
- 時系列化思考:要素を時間の流れで分解して考える
- 二次元化思考:2軸で考える
この辺は頭に入れておいたほうが日常的にも思考が進みやすいかもしれない。やはり分析を行うためにはフレームワークを使ったほうが便利。
理屈次第で何通りか考えられる並列化フレームワークの場合、それに妥当性を与えるには、それなりの権威づけが必要なのです。著名学者やコンサルティング会社等のお墨付きがあるからこそ、フレームワークは認知されるということです。
僕が勝手にフレームワークを作ってもそれは使われないということか。良いものであれば別なのか。
- 業界構造の分析→5つの競争要因(5F):「競合他社」「新規参入業者」「代替品」「売り手」「買い手」
- 競合他社の分析→4つの競争地位:「リーダー」「チャレンジャー」「フォロワー」「ニッチャー」
- 企業の分析→マッキンゼーの7S:「Shared Varue」「Style」「Staff」「Skill」「Strategy」「Structure」「System」
業界全体の分析から企業の分析に至るまでにもいくつもフレームワークを使うことができる。必要に応じて使うのが一番いいんだろうな。
AIDMAプロセス:「Attention」「Interest」「Desire」「Memory」「Action」
消費者の購買決定プロセスモデル。これとは別にAISASモデルというのもある。これは購買決定だけではなくて単純に人の注目を引きたいときにも応用できると思った。
営業プロセス管理の分析例1
顧客ターゲットを決める→アポをとる→訪問してニーズを把握する→社内にて企画書を作成する→客先にてプレゼンする→契約手続きをする
これはちょっと面白いと思った。自分が営業として営業らしい仕事をするようになったらちょっと分析してみたい。
二次元化思考を使用する際の注意点
- 2つの軸は独立しているか?否か?
- その軸は連続軸か?否か?
- その軸は定量化できるか?否か?
この中では特に1つ目で詰まることが多い。2次元のマトリックスを作る時に、相関関係にある2つの軸えマトリックスを作っても、4つのセルのうち2つしか使うことがなく、1つの情報しか得られない。独立した軸を使うのは結構難しい。それから「その軸はは定量化できるか?否か?」にも注意が必要。定性軸ではなく、定量軸を使う。
フレームワークを使いこなすためのポイント
- 外部関係者の話を聞く
- 類推する
- 叩いてもらう
どれも重要だが、自分ひとりで分析を行うとどうしても見えなくなる部分が出てくるので、叩いてくれる人がいるならば叩いてもらった方が良いだろうな。
以上。フレームワークをバリバリと使えるようなる本というよりもむしろ、フレームワークをどのように使えば良いのかという部分がよく説明されていて良かった。
最近はTwitterで思考を垂れ流しにしているから色々と纏め上げる前に満足してしまう感じがする。使い分けが難しいな。TwitterでのTweetをうまくまとめられればかなり面白いと思うのだけれど。まあこれから考えていこう。
今日は久しぶりにたくさん本を買ってきたので、今週は毎日楽しみです。読書は娯楽ですね。