ショーシャンクの空に

ショーシャンクの空に [DVD]

ショーシャンクの空に [DVD]

先々週からずっとハリー・ポッターを観ようと思っていたのだけど、新作『ハリー・ポッターと謎のプリンス』が公開されたせいか、シリーズ全てがレンタル中になっていて、借りることができなかった。ちなみに僕が観たことがあるのは『ハリー・ポッターと賢者の石』と『ハリー・ポッターと秘密の部屋』で、残りの3作品をどれでもいいから観ようと思っていた。しかし結局全て貸し出し中で、何を観ようか考えてみたところ、僕は今まで名作映画というものをあまり観てこなかったので、1年計画で少しずつ観ていくことに決めた。今のところ候補にあがっているのは『ライフ・イズ・ビューティフル』『ニュー・シネマ・パラダイス』『十二人の怒れる男』『スティング』『七人の侍』……といった感じで、この辺りの有名な作品から攻めていこうと思っている。

ストーリー

1947年、銀行員として成功していたアンディ・デュフレーンは、妻とその愛人を射殺したという身に覚えのない罪で終身刑2回という判決を受け、ショーシャンク刑務所に投獄される。刑務所が持つ異質な雰囲気に初めは戸惑い孤立するアンディであったが、決して希望は捨てず、明日の自由を信じ続ける。

そんな中「調達屋」と呼ばれ服役囚たちから慕われていた囚人、”レッド”ことエリス・ボイド・レディングと出会い、鉱石を砕くロックハンマーや、リタ・ヘイワースラクエル・ウェルチといったスター達のポスターなど様々な物を調達してもらううち、少しずつ2人の交流が深まっていく。アンディは元銀行員の経歴を如何なく発揮し、刑務所内の環境改善に取り組む事でレッドや他囚人からの信頼を高めていく。さらには刑務官たちからも一目置かれるようになり、彼らの税務処理や所長の所得隠しまでも請け負うことになるが、アンディにはある考えがあった。

ショーシャンクの空に - Wikipedia

感想

ショーシャンクの空に』を観ると、あたたかい気持ちになる。それはこの作品が、人間のきれいなところをとても上手に描いているからだと思う。
人間のきれいなところというのは、誰にも侵されない未来への希望とか、それに付随する強い意志のようなものだ。
アンディーは無実の罪で20年間も刑務所にいるのだけど、心の中に希望を持っていて、決して心の豊かさを失わない。刑務所の中にいるのにそうして心に強い希望を持っているという姿が、観る人に人間の在り方とか強さといったものを訴えかけるのだ。

「心の豊かさを失っちゃだめだ」


この台詞が、この映画の全てを表しているように感じた。
この映画を観て一番に思うのは、人間の心の豊かさというの大切さだ。
これを持っているのと、失ってしまうのとでは、その人の人生が180度くらい変わる。

また、アンディーが所長の隙を見計らって「フィガロの結婚」のレコードを刑務所中に流した後にも、大切な台詞がある。

「懲罰房の中で音楽を聴いていたんだ。頭の中で。心の中で。」

「人から音楽を奪うことはできないんだ」


結局、人間の尊厳は他人に奪うことなど絶対に出来なくて、心の豊かさを失わなければその人間の尊厳を維持することが出来る。しかし、心の豊かさを自ら放棄してしまえば、尊厳をもって人に接せることが出来ず、また人からも尊重されないようになってしまう。

ショーシャンクの空に』はこの"人間の尊厳"みたいなものがとても丁寧に描かれていて、見ている人の心を強くしてくれるような効果があると思う。名作と呼ぶに相応しい、良い映画だと思います。