投資銀行残酷日記 サルになれなかった僕たち

作者:ジョン・ロルフ、ピーター・トゥルーブ
出版社:主婦の友社
発売日:2001/6/1
評価:★★★☆☆

ウォールストリート投資銀行残酷日記―サルになれなかった僕たち

ウォールストリート投資銀行残酷日記―サルになれなかった僕たち

投資銀行のリアル。
一見華やかな投資銀行の世界に身を落とした二人の青年が、過酷な労働環境で身を粉にして働くうちに耐え切れなくなり、その世界から去っていくという話。良くも悪くも、アツイ。ハゲタカを読んだ時も思ったが、僕はこういった外資金融関係の小説はすごく好きみたいだ。
僕は投資銀行で働いたこともないし、その業界に詳しい訳でもないから何とも言えないのだが、長時間労働というのは実際あるという話を聞いたことがある。ここまでひどい労働環境では無いにしろ、とにかく働いて働いて、そしてその分莫大な対価が支払われている、そんなイメージ。
ちなみにこの本は絶版になっていて、僕はamazonマーケットプレイスで購入したのだが、ほとんど新品状態の本が届いた。これを機に、欲しかったけど絶版になっていて手に入らなかった本を読んでいきたいと思う。

フレーズ

  • フェラーリのディーラーに入っていって、こう言うのだ。「これをもらうよ」。セールスマンが答える。「こちらはお値段が……」。それをさえぎって言う。「値段なんかいくらでもいいから。とにかく、これをもらうよ」。
  • マスコミにインターネットと、情報源の数が増え続け、情報の入手がより容易になりつづければ、情報を提供して手数料を取るという投資銀行の営業形態はまちがいなく破綻する。へんかはゆっくりとしたものかもしれない。だが投資銀行の存在価値は確実に現象していき、いずれは"オズの魔法使い"の魔女がフロリダの豪雨を浴びたように、融けてなくなってしまうだろう。
  • 1週間は168時間しかない。週100時間労働とは、週7日、毎日働くということだ。
  • 「カンターはいい男です。ゴルディの言っていることはでたらめです。あいつは1日24時間、1週間に7日、ここに来て働いています。僕のために壁を通り抜けるようなことまでしてくれました。ときどき違う壁を通り抜けてしまったかもしれないけど、とにかく通り抜けてくれたんです。」
  • 僕は1年間働き、6週間このことで頭をいっぱいにしてきた。そして我が労働の果実を味わえたのは、たったの10分間だった。
  • 「もう限界なんだ」。僕は言った。「こんなクソみたいなところじゃなくて、別のところで生きたいんだよ」


うーん…。なんか久しぶりに、うまく本が読めなかった。
小説を読むというのは難しい。小説の読み方を教えて欲しい。