ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

※ネタバレ注意


面白い!強烈に面白かった!賛否両論あるだろうけど、僕は面白かったと断言したい。
庵野監督含め、製作スタッフの方、ありがとうございます。



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ストーリーは完全に新しくなって、別の作品を見ているようだった。「序」はアニメ版のリメイクという要素が強かったけど、今回は新キャラである真希波・マリ・イラストリアスも登場し、重要なエピソードや台詞も違うものになっていたりする。というか、違うじゃ済まない衝撃展開。多分にネタバレを含みつつ、感想を。


まず、ついにアスカ登場。名前は"式波・アスカ・ラングレー"に変わっていた。今回の「破」一番の立役者であり、衝撃展開の中心人物。衝撃展開については、是非劇場で確認してみて下さい。
アスカに関しては、一人で居る時に携帯ゲームをやっている姿が多く見られたのが印象的だった。アスカは自分が優秀であるが故に他人と関わっても意味が無いと思っているところがあって、その結果学校でも一人で居る場面が多くて、そこで携帯ゲームで遊んでいるという演出が、尚更孤独さを強調しているように見えた。それでも後半ではミサトに対して「人と話すのもいいものね」みたいなことを言っていて、アニメ版より大人になったかと思わせる場面もあった。
それからアスカすげーなと思ったのは、サハクィエル(使徒ごと落ちてくるやつ)を倒す時。出撃前にミサトに対して「自分一人で倒せる」と自らのハードルを上げるのだが、実際にはシンジとレイが使徒のATフィールドを抉じ開ける。馬鹿にしていた二人が使徒を食い止めているという事は、自分は何があっても失敗できないという状況なのだが、そこでアスカはコアを潰すという役目をしっかり果たす。超かっこいい。


新キャラ真希波・マリ・イラストリアス。眼鏡キャラ。眼鏡を落として「メガネメガネ〜」とか言う。
とりあえず今回の「破」は彼女で始まり彼女で終わるのだが、新キャラということを感じさせない個性で、最初から完璧にエヴァに馴染んでいた。そして謎多し。
エヴァの操作能力はアスカと同等かそれ以上で、精神的な部分はカヲル並み。ただカヲル並みとは言っても、人間的な精神力の強さで、エヴァをビースト化させた時も、肉体の損傷を精神力で乗り切る、みたいな強さ。個人的にはアスカとカヲルを足して2で割ったような印象だった。できればもう少し登場場面を多くして欲しかったが、おそらく次の3作目でたくさん登場するのだろう。


シンジとレイもアニメ版に比べて少しキャラが変わっている。強いて言えばシンジ。最後に使徒に取り込まれたレイを助けるシーンでは、完全にアニメ版のシンジには無かった精神的な強さが見られた。これはたぶん演出とか作画効果もあるんだろうけど、確実に以前より男らしくなっていた。
レイは感情面での変化があって、アニメ版よりも微笑ましい行動が増えていた。ただ今回に限って言えば、他のキャラ達の方が目立っていたかな、という感じ。


全体的には子供達がアニメ版よりも大人っぽくなっていたという印象を受けた。これは僕自身が放送当時に比べて大人になったからかも。アニメの放送は1995年〜1996年だから、今から約14年前。今僕は23歳だから、当時9歳…そんなに昔だったのか!?当時はただ映像をそのまま受容するだけだったけど、映画を見ながら色々と考えるようになったことで、受け取り方が変わったのかもしれないとか思った。


ストーリーに関しては、今更ごちゃごちゃ言うつもりは無い。考えれば色々出てくるのだけど、エヴァに関してはそうやって色々考えるのは罠だと思っているので、ただ単純にアニメーション作品として楽しんだ。中盤はかなりの欝展開になるのだけど、最後はバトルで終わってくれて良かった。今回もバトルがかっこいいのだが、個人的には一番最初のイスラフェル戦(仕様が変わっていたけど、たぶんイスラフェル)と、サハクィエル戦が熱かった。最初のイスラフェル戦を見るだけで、製作陣がかなり真剣に取り組んでいることがわかります。次回もこの調子で素晴らしい作品を作って下さい。期待しています。


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