発信力 頭のいい人のサバイバル術
作者:樋口祐一
出版社:文藝春秋
発売日:2007/3/1
評価:★★★★
- 作者: 樋口裕一
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- 発売日: 2007/02
- メディア: 新書
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ガチガチの文章講座ではなくて、「発信力」という所に焦点が当てられている。
つまり、自分から情報を発信するという行為全般について述べられている。
樋口氏は有名講師だけあって、とても読み易く、文体に対してスマートな印象を持った。
内容
自ら発信しなければ、これからの発信社会で生き残れない
僕は本を読むのが好きだ。生き甲斐と言ってもいい。
1週間に3、4冊は必ず本を読んでいる。
これが多いか少ないかは人それぞれだろうけど、周りの同期と比べたら確実に多いだろう。
周りを見渡して優越感に浸ってもしょうがないのだが、それにしても今の若い人達は本当に本を読まないと思う。
しかし、本を読んで得た知識を発信しているかと言うと、残念ながらそういう機会は中々無い。
こうして地道にブログに内容をメモして、辛うじて発信しているというレベルだ。
これがブログではなくただの紙の日記だったら、僕の発信力は0に近い。
これからは…(中略)…一人ひとりが発信を上手にしなければいけない時代になる。もっと言えば、上手に発信した人が生き残れる時代になる。
もっと発信していかないと生き残れないということであって、僕のこのブログは発信社会に対するささやかな抵抗なのかもしれない。
ブログが普及したおかげで、物凄い数の人達が、気軽に自分の情報を発信できるようになった。
僕もなんとかその流れについていかなくては、と思ってこうして毎日細々とブログを書いている。
しかしその唯一の発信行為であるブログを書くに当たって、僕は自分の文章の稚拙さに日々苦悩している。
ところが、こんな事が書いてあった。
発信できるのは100点満点の人だけではない。色々なレベルの人も発信してよい。60点を越していれば、ほとんどの場合合格だ。
60点でもいいのか
文章が下手糞でも、何もしないよりは良いのではないか。
試行錯誤を繰り返していれば、いつか上手に発信できるようになる気がする。
内容を書くつもりだったのに、全然まとまらなかった。
小論文を書くポイント
- イエス、ノーの立場を決める。
- 一文は60文字以内。
- 小論文には「だ・である」がふさわしい。
- 300字を越したら、段落変えをする。
- 小論文の型「問題提起→意見提示→展開→結論」
会話でも、イエス・ノーがはっきりしていない人の話は面白くないと思う。
研修で文章を書く機会があるので、このポイントは意識しなければ。
印象に残ったところ
- どれほど深い考えがあったとしても、発信できなければ、何も無いに等しい。
- 何かの情報に接するときに、書こうという意識が無いと通り過ぎていく。ところが、それについて何かを書こうという意識があれば、その情報が身に入る。
- 情報を出そうとしない人間は、仕事をする人間としては価値が無いとみなされることになる。
感想
本が面白いのは、自分が考えていることを綺麗に文章化してくれるからだと、改めて思った。
発信・アウトプットが大事であるということは十分分かっているのだが、それをきちんとまとめてくれたのがこの本だと思う。
文章力の向上を目指す人には少し物足りないかもしれないが、発信することを意識している人には是非読んでもらいたい。
小論文の書き方も、基本の型として復習しておくべき。
書くことを意識した生活を送りたい。